Webサイトに必須の要素がコピー
Webサイト制作にあたって、必ず必要になるのがコピー(文章)です。タイトル、見出し、本文をはじめ、文章が無ければサイトは体を成しません。 SEOは自社サイトを特定のキーワードでGoogle検索結果の上位に表示させることを目的とします。その際、Googleはそこで使われている写真やデザインの良し悪しでサイトを判断しません。「サイトに何が書いてあるか」「文章として適切な構造になっているか」等を見ています。ですから、コピーの良し悪しはサイトの評価に直結します。
読書で活字に慣れる
私は25年以上編集者を生業としてきましたが、訓練されていない人にとって、ひとまとまりの文章を書くことは容易ではありません。私が後輩にまず指導してきたのは、「活字に慣れさせる」ことでした。 具体的には、読書の習慣付けから始めます。エッセイでも小説でも、とにかく興味を持てる本を一冊購入します。そして、一日の中でテレビやゲームに使う中から一時間だけ読書に充てるのです。 村上春樹さんは美しい日本語を使いますし、エンターテインメントとして優れているので、読みやすいと思います。個人的なおすすめは、原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」(徳間文庫)。物語と同時に、スピーチの基本まで学べてしまいます。 書籍は校正が厳密なため、「てにをは」の間違いなどは殆どありません。読む数を増やすうちに、自然と正しい日本語のリズムが身体に染みてきます。
言いたいことを書き流す
活字に慣れてきたら、実際に書く訓練を始めます。その際、次の3点を意識して書くことで、書き手にとっても読み手にとっても「意味のある」文章となります。
- 言いたいことは何か
- 言いたいことの裏付け
- 読んで得られるもの
本稿の場合は
- 文章が書けるようになるには、活字に慣れるのが近道
- 編集者としての25年の経験
- 執筆が苦手でなくなるヒントを得られる
という感じでしょうか。
まずはこの3項目の箇条書きだけで大丈夫です。直接仕事とは関係の無いトピックでも全然OK。思うがままに書き流しましょう。どうです?これなら一日に一つくらいの文章は書けそうな気がしませんか? こちらも大事なのは、習慣化すること。「今日何を書こうか?」と意識の隅に持つことで、生活にインプットの姿勢が出ますし、毎日書き続けているうちに、執筆が特別なことではなくなってきます。 気が向いたら読み直して、文章に手を加えてみましょう。「何か意味があるものが書けた」と感じたら、noteなどのWebメディアに載せてみても良いかもしれません。
今年度からWeb担当者になった方は、「苦手な仕事……」と尻ごむより、「文章が上手くなるチャンス!」ととらえて、前向きに取り組んでみてください。メールや資料など、ビジネスで文章力が生きる場面は幾らでもありますから、決して無駄な努力にはならないと思います。